「キッチンカーを始めたいけれど、どのように入手すればいいのかわからない」
「新車、中古車、レンタル、リースのどれが自分に合っているのか迷っている」
「初期費用をできるだけ抑えたいけれど、どうすればいい?」
などのお悩み・疑問はありませんか?
キッチンカーで効率よくビジネスをスタートし、初期費用を早期回収するためには、次のポイントが重要です。
・新車・中古車の費用相場やメリット・デメリットの把握
・レンタルやリースといった選択肢の比較
・初期費用を早期回収するための方法の把握
本記事では、これらの項目について詳しく解説し、自分に合った選択肢を見つけるためのヒントをお届けします。
開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
キッチンカーの値段を調べる前に!まず決めるべき2つのこと
「キッチンカーって、だいたいいくらぐらいするんだろう?」キッチンカーでの開業を考え始めた方が、最初に抱く疑問ではないでしょうか。しかし、その値段は簡易的なもので150万円程度から、こだわりの一台なら800万円以上と、非常に大きな幅があります。
この価格差を生み出す最大の要因は、「①どの車をベースにするか(車種)」と「②どうやって手に入れるか(入手方法)」の2つです。
そのため、いきなりインターネットで価格を検索しても、情報が多すぎて「自分に合った一台」の値段を知ることはできません。具体的な金額を調べる前に、まずはご自身の事業計画の根幹となるこの2つの方向性を決めることが、賢いキッチンカー選びの第一歩です。
① 提供したいメニューに合わせた「車種」を決める
キッチンカー選びは、「どの車にするか」からではなく「何を売りたいか」から始めるのが鉄則です。なぜなら、提供するメニューによって、必要な調理設備の規模、作業スペースの広さ、給排水タンクの容量などがすべて決まるからです。
- 軽トラック・軽バン クレープやコーヒー、かき氷など、調理工程がシンプルで大型設備が不要なメニューに向いています。車両価格や維持費が安く、小回りが利くため狭いスペースにも出店できるのが最大のメリット。ただし、作業スペースは非常に限られ、提供できるメニューの幅も狭まります。
- 普通車バン(タウンエースなど) 唐揚げやタコライス、ハンバーガーなど、複数の調理工程が必要なメニューに最適です。軽トラックより広く、車内で立って作業できるため調理効率が格段に上がります。積載量と機動力のバランスが良く、多くの事業者にとって現実的な選択肢となるでしょう。
- 1.5tトラック ピザ窯を積んだ本格ピッツァや、寸胴が必要なラーメンなど、大型設備や広い厨房が不可欠なメニューに対応できます。広々とした厨房で複数人での作業も可能になり、提供できるメニューの幅は実店舗と遜色ありません。ただし、車両価格・維持費ともに高額で、運転にも慣れが必要です。
あなたが提供したいメニューの世界観と、そのために必要な設備を最大限に実現できる車種はどれか?まずはこの視点から、ベースとなる車種を絞り込みましょう。
② 開業プランに合った「入手方法」を決める
ベースにする車種の方向性が決まったら、次にそれを「どうやって手に入れるか」を考えます。入手方法は主に「新車製作」「中古車購入」「レンタル・リース」の3つがあり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。ご自身の開業プランや資金状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
- 新車を製作する レイアウトやデザイン、設備まですべてを自由に設計できるため、ご自身のこだわりを完璧に形にしたい方、長期的に事業を続ける覚悟がある方に最適です。初期費用は最も高額になりますが、故障リスクが低く、何より「自分だけの一台」という大きな満足感とブランディング効果が得られます。
- 中古車を購入・改造する初期費用をできるだけ抑えたい場合に最も有力な選択肢です。すでに必要な設備が整っている車両が見つかれば、短期間で営業を開始することも可能。ただし、前のオーナーの使い勝手に合わせた設計になっているため自由度は低く、車両や設備の故障リスクは新車に比べて高くなります。
- レンタル・リースを利用する 「まずはお試しでキッチンカー事業を体験してみたい」「特定のイベント期間だけ運営したい」という方に最適な方法です。初期費用を圧倒的に安く抑えられますが、月々の支払いが発生し、長期的に見ると割高になります。また、車両は自分の資産にはならず、内外装のカスタマイズも基本的にはできません。
初期投資をかけて理想の城を築くのか、まずはコストを抑えてスモールスタートを切るのか。あなたの事業フェーズと資金計画に合った入手方法を検討することが重要です。
キッチンカーの主な種類(車種)
キッチンカーを開業する際には、車種選びが重要です。メニューや出店場所、予算などに合わせて、最適な車種を選ぶ必要があります。キッチンカーの車種は、大きく3種類に分類されます。
軽トラック
小回りが利いて、狭い路地や駐車場でも出店しやすいのが特徴です。初期費用を抑えられる点もメリットです。ただし、キッチンスペースが限られるため、メニューによっては不向きとなる場合もあります。
1tトラック
軽トラックよりもキッチンスペースが広く、さまざまなメニューに対応できます。また、積載量が多いため、大型イベントでの出店にも向いています。ただし、車体サイズが大きくなるため、小回りは利きにくいです。
1.5tトラック
1tトラックよりもさらにキッチンスペースが広く、大規模なキッチンカーを製作することも可能です。また、積載量も多く、大型イベントでの出店や移動販売車としての活用にも適しています。ただし、車体サイズが最も大きいため、小回りは最も利きにくいです。キッチンカーの車種を選ぶ際には、以下の点に留意するとよいでしょう。
メニュー
扱うメニューによって、必要な設備やスペースは異なります。例えば、焼き鳥やたこ焼きなどの軽食は軽トラックでも対応できますが、調理工程が多い料理は1tトラック以上が望ましいでしょう。出店場所狭い路地や駐車場でも出店する予定がある場合は、小回りの利く軽トラックが適しています。また、大型イベントに出店する予定がある場合は、積載量が多く、スペースも広い1tトラック以上が望ましいでしょう。
予算
キッチンカーの車体価格は、車種によって大きく異なります。また、キッチン設備の製作費も必要となります。予算に合わせて、最適な車種を選ぶことが大切です。キッチンカーの車種選びは、開業後の成功を左右する重要なポイントです。慎重に検討して、最適な車種を選びたいものです。
キッチンカー(移動販売車)の入手方法4つ
キッチンカーを入手するには、以下の4パターンの方法があります。
- 新車を購入する
- 中古車を購入する
- レンタルする
- リースする
新車の購入とは、キッチンが無い状態の新車を購入して、そこからキッチンをつけたりなどキッチンカーにするための改造をする方法です。初めから改造してある状態の中古車より、自由度が高いのが特徴です。
また、本メディア運営会社のように、キッチンカーのリースを行なっている会社もあります。
それぞれ金額やメリット・デメリットも異なる上に、人それぞれおすすめの方法も変わりますが、値段だけで選ぶのは必ず避けましょう。最も大切なことは「その車で継続的な利益を生み出せるかどうか」だからです。次の見出しから、それぞれについて詳しく解説していきます。
新車キッチンカー(移動販売車)の値段とメリット・デメリット
新車を購入してキッチンカーに改造したら、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、新車でキッチンカー車体を購入し、改造したときにかかる費用の相場とメリットやデメリットなどを紹介していきます。
新車キッチンカーの値段の相場
キッチンカーとして使うための新車を購入した場合、て、キッチンカー用にフルオーダーで改造をする必要があります。業者に依頼した場合の相場価格は、軽ワゴンや軽トラックなら250~350万円前後、大型ワゴンや1tトラックなら約400~600万円。相場の値段に大きな開きがある理由は、調理用器具などの導入する設備のクオリティや外装のデザインなどによって、改造費が大きく左右されるからです。
車種 | 金額 |
軽ワゴン、軽トラック | 約250~350万円 |
大型ワゴン、1tトラック | 約400~600万円 |
新車キッチンカーのメリット
新車を購入してキッチンカーに改造する一番のメリットは、改造によって理想のデザイン・仕様のキッチンカーを手に入れられることです。後悔のないキッチンカーを手に入れたいのなら、車の購入前にしっかりとリサーチをすることが重要です。いろいろなキッチンカーを見て、自分の理想とするキッチンカーがどのような車種の車を使用しているのかをチェックしておきましょう。具体的な改造プランも決めておくと、車両改造を依頼する業者とも話が進めやすくなるのでおすすめです。また、新車キッチンカーは中古車よりも長く使えたり、売却時に高い金額がつきやすくなるというメリットもあります。新車キッチンカー は、長い目で考えるとお得になることも多いので目先の費用だけで判断しないことが重要です。
新車キッチンカーのデメリット
新車キッチンカーのデメリットは、他の調達方法と比較して初期コストが高いことです。ただ、長期的なコストと考えると、決して高い訳ではありません。メンテナンス費や修理費などを中古車と比較した際に、一般的には新車の方がかからないことが多いからです。ただ、どうしても最初に支払う金額は高くなってしまうのは事実です。
購入前にリサーチして理想のキッチンカー(移動販売車)をプランニング
後悔のないキッチンカーを手に入れたいのなら、車の購入前にしっかりとリサーチをすることが重要です。いろいろなキッチンカーを見て、自分の理想とするキッチンカーの具体的なプランを作ります。そうすると、車両改造を依頼する業者さんとも話が進めやすくなるでしょう。業者さんを選ぶ際は、キッチン部分まで含めたアフターフォローまで付き合ってくれるのかを重点的に確認しましょう。自身の取り扱う車両に自信がない業者さんであれば、アフターフォローを自社で対応しません。長く付き合ってくれる業者さんなのかを見極めましょう。
中古車キッチンカー(移動販売車)の値段とメリット・デメリット
中古車キッチンカーの相場価格やメリット・デメリット、購入時の注意点を紹介します。押さえておくべきポイントを把握し、失敗しないように心がけたいものです。
中古車キッチンカーの値段の相場
中古車キッチンカーの相場価格は、軽ワゴンや軽トラックなら約100~300万円、大型ワゴンや1tトラックなら約200~500万円です。中古車の値段相場の幅が広い理由は、車両ごとで走行距離やメンテナンス履歴などの状態がまったく違うためです。
車種 | 金額 |
軽ワゴン、軽トラック | 約100~300万円 |
大型ワゴン、1tトラック | 約200~500万円 |
中古車キッチンカーのメリット
中古車キッチンカーのメリットはコストパフォーマンスです。初めから改造された状態のため、改造する手間・お金がかからない点は大きなメリットでしょう。
中古車キッチンカーのデメリット
相場よりもずっと安い中古車キッチンカーは、整備が行き届いていなかったり思わぬ故障が発生するなどのリスクを抱えています。思わぬ修理が必要になった結果、修理費がかさんでしまうこともあるため車選びはかなり慎重に行う必要があります。
また、状態の良い中古車は早く売れる傾向にあり、かつ新車とあまり値段が変わらないことも。「中古だから安い」という訳ではありません。あまりに安い中古車には、何かしらの理由があるので注意が必要です。また中古車でも購入後のアフターフォローをどこまでしてもらえるのか確認しましょう。「中古車なので壊れても修理できません。特にキッチン部分は」と言われることは多々あります。中古車はリスクが高いもの。気をつけて選びましょう。
後悔しないために!中古キッチンカー購入の必須チェックリスト
安物買いの銭失いにならないために、中古車を検討する際は必ず以下の3つのポイントを確認してください。
□ 1. 書類で過去の状態を把握!「車検証」と「整備記録簿」の確認 人間でいう「戸籍謄本」と「健康診断書」にあたるのが、車検証と整備記録簿です。車検証では、その車両が「加工車(8ナンバー)」として正式に登録されているかを確認します。整備記録簿には、過去の点検内容や部品交換の履歴が記載されており、その車がどのように扱われてきたかを把握する上で最も重要な書類です。記録簿がない、または内容が不十分な車両は、メンテナンスが適切に行われてこなかった可能性が高く、将来の故障リスクを判断できないため避けるのが賢明です。
□ 2. 専門家と訪問!「実車確認」で隠れた不具合を見抜く 写真や説明文だけではわからない車の状態を、必ず自分の目で確認しましょう。その際、可能であれば自動車整備士や経験豊富なキッチンカーオーナーなど、専門知識のある人と同行することを強く推奨します。素人では見抜けないエンジンや足回りの異音、フレームの歪み(修復歴)、キッチンボックス内の雨漏りのサインや床の腐食など、致命的な欠陥を発見できる可能性が高まります。購入後の高額な修理費を防ぐための、最も重要な投資です。
□ 3. 最新ルールに対応?「キッチン設備」と「保健所の許可基準」 最も注意すべき点の一つが、キッチン設備が「営業したい地域の最新の保健所ルール」に対応しているか、です。特に給排水タンクの容量(例:200L必要など)やシンクの数・サイズ、非接触型の水栓(センサー式など)の設置義務は、自治体や数年前の基準と変わっている場合があります。購入前に必ず営業予定の保健所に最新の基準を確認し、検討中の車両がその基準を満たしているか、メジャーを持参してでも実測しましょう。基準を満たすための改修費用が、結果的に数十万円以上かかるケースも少なくありません。
レンタルのキッチンカー(移動販売車)の値段とメリット・デメリット
ここでは、レンタルのキッチンカー費用の相場と、レンタカーを使うメリット・デメリットをご紹介します。
レンタルキッチンカーの値段の相場
キッチンカーレンタルの相場価格は、平日で3~5万円、土日祝日なら7~10万円です。月単位の長期レンタルが主流で、契約期間が長いと一日単位の料金が安くなります。
曜日 | 金額 |
平日 | 3~5万円 |
土日祝日 | 7~10万円 |
レンタルキッチンカーのメリット
レンタルは維持費やローンなどの、初期費用の負担が無いことが最大のメリットです。また、キッチンカーの開業が初めてで、自分のビジネスプランを確かめるために最初の車として利用するのもおすすめです。「初期費用を回収できないかもしれない」という不安が無い状態なので、精神的にも安心できるでしょう。
レンタルキッチンカーのデメリット
レンタルは初期費用が少なく済む代わりに、月額費用はかなり割高です。相場としては、半年以上の契約でも月額30万円程度が継続して毎月かかります。特に、初めてキッチンカー営業をする場合には、かなりリスクになる金額です。
また、キッチンカーのレンタル契約を結ぶときは、契約内容に注意が必要です。レンタル契約には、車両のレンタル料金以外にも、車両の搬入出費や機材のオプション費用などが加算されていることがあります。自分のオーダー通りに契約がされているのかを確認して、わからないことは質問をする姿勢を忘れないようにしたいものです。
リースのキッチンカー(移動販売車)の値段とメリット・デメリット
レンタルとリースは似ているようで異なる契約形態です。レンタルは比較的短期間の利用を想定していますが、リースは長期契約での使用を前提としています。ここでは、車両サイズ別にみたキッチンカーのリース相場や、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
リースキッチンカーの値段の相場
リース料金は車両のサイズや装備によって異なりますが、おおよその相場は以下の通りです。
軽バン・軽トラックタイプ(軽自動車ベース)
- 頭金:約30万~50万円
- 月額リース料:40,000~60,000円
- 特徴:初期費用が比較的安く、コンパクトで運転しやすい。狭い場所にも出店しやすい。
1tトラックタイプ(タウンエースなど)
- 頭金:約80万~100万円
- 月額リース料:80,000~100,000円
- 特徴:調理スペースが広く、多くの設備が積める。イベント出店やランチ営業に適したサイズ。
2tトラックタイプ(中型車ベース)
- 頭金:約120万~150万円
- 月額リース料:100,000~130,000円
- 特徴:本格的な厨房機器を搭載でき、複数人での営業も可能。大型イベントや商業施設向き。
月額費用には、車検や車両保険などの維持費が含まれている場合が多く、5年程度のリース契約であれば、満了後に車両を買い取ることができるプランもあります。
車種 | 頭金 | 月額リース料 |
軽バン・軽トラックタイプ(軽自動車ベース) | 約30万~50万円 | 約4万~6万円 |
1tトラックタイプ(タウンエースなど) | 約80万~100万円 | 約8万~10万円 |
2tトラックタイプ(中型車ベース) | 約120万~150万円 | 約10万~13万円 |
リースキッチンカーのメリット
- 初期費用を抑えられる
- 保険や維持費が込みのことが多い
- 定期的なメンテナンスやサポートが付いていることも
一括購入では数百万円かかるキッチンカーも、リースであれば初期費用を数十万円に抑えることが可能です。特に1t車や2t車など大型車両を検討している場合、導入のハードルが下がります。
多くのリースプランでは、自動車保険や車検費用、さらには施設賠償責任保険なども含まれているため、万一の事故や出店時のトラブルにも備えられます。
リース会社によっては、営業サポートや開業前のアドバイス、出店場所の紹介などのサービスを提供しているケースもあります。とくに初めてキッチンカーを運営する方にとっては心強いです。
リースキッチンカーのデメリット
- 月額費用がかかり続ける
- 短期営業には不向き
長期的に見ると、買取よりも総支払額が高くなる可能性があります。また、毎月の固定費がかかるため、売上が安定しない時期には負担に感じることも。
1年未満の短期間での営業を想定している場合、リースは割高になることがあります。そうした場合は、中古車の購入や短期レンタルの方が適しているでしょう。
キッチンカー(移動販売車)の購入以外にかかる費用
自動車保険・PL保険
キッチンカーを開業する際には、自動車保険とPL保険の加入が義務付けられています。
- 自動車保険 自動車保険は、交通事故の際の相手への賠償や、車両の損害を補償する保険です。キッチンカーは、移動販売車として利用されるため、交通事故のリスクが高いことから、自動車保険への加入が義務付けられています。キッチンカーの多くは8ナンバー(特殊用途自動車)で登録するため、一般の自動車保険には加入できず、8ナンバー専用の保険への加入が必要です。保険料の目安は年間10万~15万円です。
- PL保険(生産物賠償責任保険) PL保険は、キッチンカーで提供する食品がお客様に損害を与えてしまった場合に備える保険です。食中毒などのトラブルが発生した場合、数十万~数百万円の支払いを求められることもあります。PL保険に加入することで、これらの損害を補償してもらうことができます。保険料は年間数千~1万円程度です。
食品衛生責任者の受講料
キッチンカーを開業するには、食品衛生責任者の資格が必要です。食品衛生責任者の資格を取得するためには、食品衛生責任者養成講習を受講し、試験に合格する必要があります。食品衛生責任者養成講習の受講料は、都道府県によって異なりますが、一般的には1万円~2万円程度です。講習は1日または2日間の日程で行われ、受講料にはテキスト代や試験料が含まれています。
講習の受講方法は、都道府県の食品衛生協会や、民間の食品衛生講習会などから申し込むことができます。都道府県の食品衛生協会が主催する講習は、比較的リーズナブルな価格で受講することができます。食品衛生責任者の資格は、キッチンカーを開業するためには必須の資格です。開業前に、早めに取得しておきましょう。
営業許可申請費用
キッチンカーを開業するためには、営業許可の取得が必要です。営業許可は、各都道府県の保健所から取得することができます。営業許可の取得費用は、都道府県によって異なりますが、一般的に1.5万円~2万円程度です。営業許可の取得には、以下の手順が必要です。1. 保健所に営業許可の申請をする2. 保健所の審査を受ける3. 許可証の交付を受ける
出店場所別の出店料
出店場所 | 出店料相場(1日あたり) |
イベント会場 | 3,000円~数十万円 |
ビジネス街 | 3,000円~5,000円 |
商業施設 | 5,000円~10,000円 |
住宅街や空き地 | 無料~5,000円 |
大学 | 5,000円程度 |
※ あくまでも目安となります。固定量ではなく売上の数パーセント〜数十パーセントを支払う歩合制の場合もあります。
キッチンカーの売上・年収
キッチンカーでハンバーガーを販売する場合、1年間の収入や年収についてシミュレーションした結果をもとに考えてみましょう。
まず、キッチンカーの購入費用についてですが、車両や厨房設備の導入には約300万~500万円が必要です。これには、必要な設備や装飾、食品衛生責任者資格取得の費用も含まれています。また、開業直後の運転資金として、少なくとも3か月分の食材費、出店料、燃料費などの運営費用、約200万円程度を見込んでおくと安心です。
さて、年間の売上・収入についてのシミュレーションですが、前述の条件(平均客単価870円、年間260営業日、来客数70人/30人)に基づくと、年間売上は約1,040万円になります。この売上から原価や人件費、出店料などを差し引いた最終的な利益は約444万円です。したがって、年収は約440万円前後と見込めます。
このように、しっかりとした計画と出店場所の選定ができれば、安定した収入を得ることが可能です。
初期費用を早期回収するための方法とは?
初期費用を早く回収するには、キッチンカーで利益を生む方法を知ることも大切。ここでは、キッチンカーで利益を出すためのポイントを紹介します。
集客力の高い出店場所を確保する
収益力を上げるには、キッチンカーの可動性を活かして、お客様の集まるところに移動し、営業することが大切です。新型コロナウイルスが流行する前までは、ビジネス街のランチタイムや、イベントなどが集客力が高いとされていました。一方で、現在新型コロナウイルスの影響を受けているため、オフィス街やイベントは以前よりも集客が少し落ちています。そのため、住宅街に移動したり、人が流動している駅前に出店したりなど、適宜移動して営業をすると良いでしょう。また、出店の時間帯によって出すメニューを変えるなど、メニューの工夫もおすすめですよ。
当メディアを運営しているMellowではキッチンカー出店場所の紹介や、事業計画やコンセプトといった開業準備から出店までのトータルアドバイスを受けられるセミナーを無料で実施しています。もし開業に際して出店場所など悩みがある場合には一度セミナーに参加してみてはいかがでしょうか。
提供スピードを上げる
キッチンカーメニューは相場金額が800円前後。そのため、売上を上げるには提供スピードを早くすることが重要です。提供スピードを上げるためには、なるべく仕込みをしておくことや、同じ調理方法のメニューは避けるなどの方法があります。また、車両内ではスタッフが動きやすい空間設計にすることも重要なポイント。動きやすい設計にすることで、料理の提供までにかかる時間が短縮でき、結果的に提供スピードが上がり、収益も上がるでしょう。
主力商品(看板メニュー)を作る
集客力のあるキッチンカーには、目玉商品と言えるような主力商品があるもの。主力商品はその店の看板メニューとなり、お客様にも商品を通してキッチンカーを認知してもらえます。そうなれば固定客もできて利益に結びつくでしょう。もしも主力商品が季節によって売上が左右されるメニューなら、それをカバーできるメニューの開発をしたいものです。季節によって売上が変わるメニューのデメリットを解消する対策を立てることで、安定した収益につながります。
キッチンカー(移動販売車)経営を楽しみ、努力を怠らない
楽しんでいる姿をそのままお客様に見てもらえるのがキッチンカーの魅力です。経営者がキッチンカー事業を楽しんでいれば、その姿がお客様の目にとまるかもしれません。そして既存の主力商品に満足せず、常に新しいメニューを提供できるような常日頃の努力も大切。お客様を飽きさせない努力を続けることで営業もうまく行き、初期費用の回収も早くなるでしょう。
キッチンカーで収入を上げる方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
キッチンカー(移動販売車)の購入は値段と計画が重要
ここまででお伝えしたように、キッチンカーは新車、中古車、レンタル、リースのいずれかの方法で準備できます。そして、うまくキッチンカー営業を軌道に乗せるには、キッチンカー購入などにあてた初期費用をいかに回収して利益につなげるのかが重要です。キッチンカーの値段にだけとらわれず、長期的な計画を立ててから、どの方法で入手するのかを検討しましょう。
まとめ
今回の記事では、キッチンカーの入手方法として、新車購入、中古車購入、レンタル、リースの4つを紹介し、それぞれの費用相場やメリット・デメリットについて解説しました。また、初期費用を早く回収するためのポイントもご紹介しました。これからキッチンカーの開業を検討されている方は、この記事を参考に自分に最適な方法でキッチンカーを手に入れ、キッチンカービジネスをスタートさせませんか?
キッチンカーに関する主な記事
移動販売ビジネスの拡大により、キッチンカーの人気が高まっています。
新しい営業スタイルの確率を考える飲食店が増えています。
あなたが街中で外食先を選ぶとき、どういった観点でお店を選びますか?
キッチンカーは設備があればそのまま営業できるわけではなく、営業許可の取得が必要です。
開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
キッチンカーの開業相談
➡️ 詳細を見てみる
キッチンカーの出店場所をお探しの方
➡️ 詳細を見てみる
執筆者:Mellow編集部
キッチンカーマガジンは、キッチンカー(フードトラック)に特化した情報を発信する専門メディアです。導入事例や経営ノウハウ、営業に関する手続きまで幅広く網羅しており、これから始める方や運営中の方に役立つ実践的な情報が満載です。