キッチンカーの出店料は、キッチンカー営業成功のために重要なポイントです。出店場所や地域によって異なりますが、1日数千円の固定金額か、売上の何パーセントと設定されている場合が多いです。
この記事では、キッチンカーの出店料の目安、出店場所ごとの出店料、出店料に悩んだ際のポイントをご紹介します。それぞれの出店場所の出店料の傾向を掴み、あなたにぴったりな出店場所を選びましょう。
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キッチンカー(移動販売)出店料の費用の相場・目安と、検討する際のポイント
キッチンカーの出店料は、営業利益に大きく影響します。キッチンカーの出店料は、あらかじめ決められた固定の金額か、売上によって変動するパターンが多いです。また、出店料を検討する際に重要なポイントも紹介します。
固定の場合は1日3000円~数万円が目安
キッチンカーの出店料は決まった固定の金額か、売上の何パーセントという、売上によって変動するケースに分かれます。固定の場合は、1日3,000円~数万円程度が目安です。金額はイベントの規模によって左右され、出店場所や地域、平日か土日祝かによっても異なるでしょう。まれに出店料が無料の場合や、出店を頼まれて謝礼金が出るケースもあるようです。
変動の場合は、売上の15~20パーセントが目安
出店料が変動する場合は、売上の10~20パーセントが目安。この場合は売上が伸びるほど、出店料も高くなっていきます。実際に支払う額のイメージが掴みにくいので、売上がこのくらいだと出店料はこのくらい、と出店前に把握しておきたいですね。
出店料に対し、どのくらい売上があれば利益が出るか計算しておく
出店料は営業利益に影響するため、出店料を差し引いて、どのくらい売上があれば利益が出るのか、出店前に計算しておくことをおすすめします。特に、出店料が売上に対するパーセントの場合、具体的にいくら出店料を払うのか、曖昧になりがちです。利益を計算する際は、単純に売上から出店料を差し引くのではなく、材料代などの原価や人件費、交通費や雑費といった費用も計算に入れて、営業利益を想定しておきましょう。
ここを間違えると、出店料を差し引いた際に、赤字になってしまうケースも見受けられます。キッチンカー営業を成功させるためにも、利益が手元に残る出店場所選びを心がけたいものです。
固定費と変動費の両方がかかるケース
出店料の支払い形式には、固定制と変動制(歩合制)の2つが組み合わさったハイブリッドなパターンも存在します。これは「最低保証の出店料+売上に応じた歩合」という形式で、主に大規模な音楽フェスや集客力の高いフードイベントなどで見られます。
例えば、「出店料:固定3万円+売上の15%」といった契約です。この場合、たとえ売上がゼロでも3万円は支払う必要があり、さらに売上が伸びるほど支払う歩合額も増えていきます。
主催者側にとっては、最低限の収益を確保しつつ、イベントが成功した際の利益も得られるメリットがあります。一方、出店者側にとっては、売上が見込めなければ大きなリスクを負うことになるため、過去のイベントの来場者数や客層を徹底的にリサーチし、十分な売上が立つと確信できる場合のみ検討すべき、ハイリスク・ハイリターンな契約と言えるでしょう。
出店料が無料・謝礼金が出るケース
「出店料は必ず支払うもの」というイメージがあるかもしれませんが、中には出店料が無料であったり、逆に主催者から謝礼金が支払われたりする好条件なケースも存在します。
これは、主催者の目的が「出店料による収益」ではなく、「キッチンカーの存在による集客効果」や「顧客・住民満足度の向上」にある場合に発生します。つまり、キッチンカーがイベントの魅力的なコンテンツの一つとして「呼ばれる」立場になるのです。
- 出店料が無料になる具体例
- マンションの住民向けイベント:管理組合が住民サービスの一環として、ランチやディナーの選択肢を提供するためにキッチンカーを招く。
- 企業の福利厚生ランチ:企業が社員の満足度向上のため、オフィスビル前のスペースを無償で提供する。
- 住宅展示場や携帯ショップの販促:来場者への特典として、キッチンカーのメニューを主催者が買い取り、来場者に無料で配布する。
- 謝礼金や買取保証が出る具体例
- 地域活性化イベント:「地元の特産品を使ったメニューで出店してほしい」など、特定のコンセプトで主催者側から出店依頼をされる場合。
- 買い取り保証:「最低でも100食分の売上は保証します」という契約。売上が保証額に満たない場合、差額を主催者が支払ってくれる。
これらの好条件な案件は、公募されることは稀で、日々の営業で評判を高めたり、事業者間のネットワークを広げたりする中で声がかかることがほとんどです。誠実な営業で実績と信頼を積み重ねることが、このようなチャンスに繋がっていきます。
キッチンカー(移動販売)の出店場所ごとの出店料
キッチンカーの出店料は、出店する場所によっても相場が変わります。自分の販売能力や、扱うメニューに合わせて出店場所を判断すると、失敗しにくいでしょう。ここでは、キッチンカーの出店場所ごとの、出店料の相場を見ていきます。
オフィス街
オフィス街のランチタイムの出店料は、1日5,000円前後か、売上の15パーセント程度が相場です。オフィス街は仲介業者を通すことが多いため、他の出店場所より少し割高になるケースもあります。ただし、オフィス街は平日のランチ需要が期待できるため、出店料を差し引いても利益が出るのであれば、出店料の高さはさほど気にしなくても良いでしょう。
メリット・注意点
平日のランチタイムに安定した需要が見込めるのが最大のメリットです。会社員は昼休みが決まっているため、短時間で集中して売上が上がる傾向にあります。ただし、人気の出店場所は競争が非常に激しく、個人での場所確保は困難です。多くの場合、複数のキッチンカーを取りまとめる仲介業者への登録が必要となり、出店には審査や手数料が伴います。
大学
大学にキッチンカーを出店する場合、出店料は1日5,000円程度か、売上の15〜20パーセントが相場。大学は平日に学生が大勢集まるため、集客しやすい場所のひとつです。出店料は大学によって異なるので、出店を希望する大学に直接問い合わせてみましょう。
メリット・注意点
数千人の学生がターゲットとなるため、集客力は非常に高いです。SNSでの情報拡散も期待できるでしょう。ただし、学生は価格にシビアなため、高価なメニューは敬遠されがちです。ワンコインで満足できるようなボリューム感のあるメニューや、友人同士でシェアしやすいメニュー、写真映えするような見た目の工夫など、学生のニーズに合わせた戦略が不可欠です。
イベント
イベントの出店料は、1日3,000円~数十万円、もしくは売上の15~40パーセントほどと非常に幅広いです。イベントによっては、固定の金額とパーセントの両方が必要となるケースもあります。数日にわたって行うイベントでは、数日間でまとめて数万~数十万円を支払う場合も。大きなイベントであったり、イベント会社が主催していたりすると、出店料は高くなる傾向があります。また、行政が関与するイベントであれば、出店料は比較的安くなることが多いです。大きなイベントは集客力が高く、売上の伸びが期待できます。ですが、その分出店料も高いことが多いので、自分の今の販売能力に合っているか、冷静に判断して出店を決めるようにしましょう。
メリット・注意点
音楽フェスや大規模なフードイベントでは、1日で数十万円の売上を上げることも可能で、大きな利益を得られるポテンシャルがあります。一方で、出店料が高額なため、悪天候などで客足が伸びないと大きな赤字になるリスクも。食材を大量に準備する必要があるためフードロスの危険性も高く、長時間の営業は体力的にも非常にハードです。高速での提供が求められるため、オペレーションに慣れていない初心者には難易度が高い出店場所と言えます。
住宅街
住宅街にキッチンカーを出店する場合、出店料は固定の場合1日5,000円程度、変動の場合は売上の15~20%が一般的です。主にマンションの空きスペースや住宅地の空き地に出店します。コロナ禍以降リモートワークが普及し、ランチタイムに自宅で仕事をするサラリーマンが利用することが増えました。また、夕方には惣菜を求める住民が多くなるため、1日を通して売上を確保しやすい場所です。住宅街への出店は地方にも広がりつつあり、今後も期待できるマーケットです。
出店場所を探す際は、マッチングサービスや仲介業者の利用が効果的です。直接マンションのオーナーや土地所有者に交渉しても、出店許可を得るのは難しいため、専門の仲介業者を通じて交渉することをお勧めします。
メリット・注意点
リモートワーク中のランチ需要と、夕飯のおかずの一品を求める惣菜需要の両方を取り込めるため、一日を通して安定した売上が期待できるのが大きなメリットです。地域住民にリピーターになってもらえれば、平日の貴重な収益の柱となります。
ただし、出店場所の確保には注意が必要です。個人でマンションの管理組合や土地所有者に直接交渉して許可を得るのは、信頼関係や安全性の観点から非常に困難です。そのため、出店場所を探す際は、専門のマッチングサービスや仲介業者を通じて話を進めるのが、現実的かつ最も効果的な方法と言えるでしょう。
商業施設(スーパー・ドラッグストアなど)
スーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターの駐車場なども人気の出店場所です。出店料は平日で3,000円〜10,000円、土日祝で5,000円〜20,000円、または売上の10〜15%が相場です。
メリット・注意点
施設自体に集客力があるため、曜日を問わず安定した客数が見込めるのが最大のメリットです。買い物ついでの「ついで買い」を誘発しやすく、天候にも左右されにくいのが強みです。一方で、施設内の惣菜コーナーやパン屋、レストランなど、既存のテナントと競合する可能性があります。そのため、施設側が提供していないような独自のメニューを用意したり、競合しないことをアピールしたりするなどの工夫が必要です。
その他の場所・施設
その他の出店場所として、商業施設内や駐車場、休日の公園などが挙げられます。商業施設内や駐車場の出店料の相場は、平日だと5,000~100,000円、土日は10,000~150,000円程度。公園であれば、1日1,500円~10,000円程度が相場です。コロナ後に新たな出店場所として増えている、住宅街などへの出店だと、オフィス街と同じく1日5,000円、もしくは売上の15パーセント程度が目安と思って良いでしょう。
キッチンカーの出店料に関するよくある質問
キッチンカーの出店料に関するよくある質問を解説します。
出店料の勘定科目は?
キッチンカーでの出店料は、通常「支払手数料」などの勘定科目で処理します。具体的には、出店スペース確保やイベント参加のために支払う費用が該当します。正しく経費計上することで、確定申告時の負担軽減や利益率の把握に役立ちます。
出店料に消費税はかかる?
出店料は、一般的に「土地やスペースの使用料」として扱われる場合、その支払いは課税取引となるため、消費税がかかります。ただし、出店先が非課税事業者や免税事業者である場合は、請求時に消費税が加算されないケースもあります。事前に契約内容や出店先の事業者区分を確認し、正しく税額を把握することが重要です。
キッチンカーの出店料が無料になることはあるの?
キッチンカーの出店料が無料になるケースとして、地域の商店街振興イベントや地方自治体主催の祭りがあります。具体例として、地域活性化を目的とした「〇〇市ふれあいマルシェ」では、出店料が無料となる場合があります。また、ショッピングモールの集客キャンペーンで特定期間に限り無料で提供されることも。さらに、公共施設の広場や公園で行われる地域交流イベントでは、条件付きで無料出店が可能な場合があります。詳細は各主催者の公式案内を確認してください。
キッチンカー(移動販売)の出店場所への許可の取り方
キッチンカーを出店したい場所が見つかっても、許可の取り方がわからず、出店に踏み切れないかもしれません。出店場所から許可を貰うには、既にキッチンカーの出店を募集している所に申し込む方法がスムーズ。便利なマッチングサービスを利用すると、ストレス無く出店場所が決まるでしょう。ここでは、キッチンカーの出店場所への許可の取り方を説明します。
マッチングサービスなどを利用するとスムーズ
キッチンカーの出店場所を探す際は、既にキッチンカーを募集している場所に、申し込むのが基本です。キッチンカーと出店場所を、マッチングさせるサービスなどを利用すると、スムーズに出店場所を決めることができます。出店場所の新規開拓は、一般的に難易度が高めです。ただし、キッチンカーを出店した経歴がある場所なら、許可が出る可能性は高くなるでしょう。
交渉するなら個人商店や小さな会社がおすすめ
自分で出店場所へ交渉したい場合は、できるだけ個人商店や、小さな会社を選ぶのがおすすめです。知り合いの店などにも、交渉してみると良いかもしれません。出店してみたい場所を見つけたら、最初は電話やメールで問い合わせてみると良いでしょう。
キッチンカーの出店場所を探す方法
キッチンカーの出店場所を探すには、まず仲介サービスの利用が効果的です。全国的なサービスや地域に特化したサービスがあり、出店場所を提供しています。さらに、イベントや施設の管理者に直接連絡して出店の機会を探る方法もあります。この方法で、直接情報を得ることが可能です。また、SNSで他のキッチンカーの投稿を参考に、新たな出店地を探るのも一つの手です。これらの方法を組み合わせれば、より多くの出店機会を見つけることができるでしょう。
キッチンカー(移動販売)の出店料に悩んだらSHOPSTOPへ
Mellowが提供する「SHOPSTOP」のサービスを利用すれば、出店場所へ応募できる上に、キッチンカー運営に関してアドバイスやサポートが受けられます。最後に、キッチンカーの出店場所を探す際におすすめのサービス「SHOPSTOP」について紹介します。
SHOPSTOPはキッチンカー(移動販売)と場所を結ぶサービス
Mellowが提供する「SHOPSTOP」は、キッチンカーと出店場所を結びつける、出店場所プラットフォームサービスです。登録すれば、出店場所への応募や、運営サポートを受けることが可能となります。「SHOPSTOPアプリ」も提供しているので、まずはアプリにキッチンカーが表示されることを目指すのも良いでしょう。アプリに表示されるようになれば、自分のキッチンカーのメニューや場所が、アプリ上でお客様に見て貰えるようになります。お客様の方から足を運んでくれるようになるので、営業上、大きなメリットになります。
SHOPSTOPに支払う料金は売上の15パーセントのみ 「SHOPSTOP」は登録費用などがありません。出店した際の売上の15%が出店料となります。
まとめ
キッチンカーの出店場所を探す際は、出店料と利益のバランスを考えると、成功しやすくなります。出店料の相場や、出店場所ごとの目安も参考に、自分の店に合った出店場所を探したいですね。Mellowでは、キッチンカーの運営に関する相談を受けつけているので、出店料や出店場所に悩んだら、相談してみるのもおすすめです。
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執筆者:Mellow編集部
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